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浮気調査知識

ドメスティック・バイオレンス(DV)からの脱出【家族構成】夫:会社員 44歳妻:専業主婦 38歳長女:小学1年生 6歳【キーワード】暴力、暴言、お酒(アルコール依存)、病院での診断、避難(別居)、脅迫、接近禁止

ドメスティック・バイオレンス(DV)からの脱出【家族構成】夫:会社員 44歳妻:専業主婦 38歳長女:小学1年生 6歳【キーワード】暴力、暴言、お酒(アルコール依存)、病院での診断、避難(別居)、脅迫、接近禁止

美奈代さんは今もそのことを話し出すと体の震えが止まらなくなります。結婚してから7年。その間、夫から身体的な暴力だけでなく言葉の暴力も受け続けてきた、というのです。暴力が始まったのは、長女が生まれて間もなくのころだったといいます。「結婚前まではとてもやさしい人だったのに、何があの人を変えてしまったのかわかりません」美奈代さんはそういって日記帳を見ながら記憶をたどり始めました。最初期の暴力について記述があったのは、6年前の9月8日。長女の誕生からちょうど1か月後のことです。「その日、夫はお酒を飲んで帰ってきたのですが、お風呂の支度が遅い、といって怒鳴ったあげくに太ももを思い切り蹴りあげられたんです。しかも何度も。蹴られたときに転んで頭を流し台の角に打って、頭から血が流れてくるのがわかりました。そんなことするような人じゃなかったので、痛いというよりも、ただもうびっくりして」翌日、病院で全治10日間と診断されたそうです。帰宅した夫にそのことを報告すると申し訳なさそうに、「もう二度とこんなことはしない」と謝ったそうです。ところがその10日後、また事件は起こりました。今度はワイシャツのアイロンができていないという理由で顔を殴られたというのです。やはりお酒が入っていました。会社ではそのような態度は一切見せない夫が、こと美奈代さんの前にになると暴力を振るうのです。そして手を上げるだけでなく、言葉の暴力も加わっていくようになりました。だんだんと、美奈代さんの容姿にまで言いがかりをつけ始め、「子どもが不細工なのはおまえのせいだ」といい、美奈代さんの親がやっている自営の仕事についても職業差別のようなことを平気でいってくるそうです。そのようにして身体的暴力と言葉の暴力は、夫が酔って帰ってくるたび、1〜2週間に1回のペースで繰り返されていったのです。そして最後には、「おまえなんか死ね」「いつか殺してやるからな」と恐ろしいことを決まって口にします。まだ幼い娘も夫が暴力を振るうたびにおびえて泣き出し、夫が帰ってくると美奈代さんにしがみついて夫が見えないように後ろに回ろうとするそうです。美奈代さんは、夫の暴力がエスカレートし子どもに危険が及ぶのをおそれ、とにかく、「ごめんなさい。ごめんなさい」と謝り続けるしかなかったといいます。お酒の入っていない日はごく普通に接してくれるため、もう大丈夫なのかも、と思いながら、またお酒が入った日に暴力が繰り返される日々。一時はそこまで怒らせてしまう自分が悪いのかもしれないとまで悩んだという美奈代さん。「今から思うと、外に相談できる人もなく、夫に心をコントロールされていたのかもしれません」と振り返ります。長年友人にも恥ずかしくてDV(ドメスティック・バイオレンス)の話をできなかったそうですが、あるとき思い切って友人に話すすとずっと楽になりました。とにかく、「そんな夫と一緒に暮らしていてもダメ」とアドバイスを受けた美奈代さんは実家の親に相談します。しかし、そのことが夫にばれて、「実家に火をつけるぞ。おまえの両親も殺してやる」と怒鳴られました。その言葉でいよいよ美奈代さんは、娘を連れて実家に避難することにしました。親に迷惑がかかるとわかっていながらもすがる場所はほかにはありませんでした。夫がどのような行動に出るかわからず怖かったので、警察にも相談し、何かあったときは110番する旨伝えました。夫はその後毎日のように実家にやってきては、「子どもに会わせろ。会わせないなら皆殺しにしてやる」と息巻き、応対した両親に罵詈雑言を浴びせていきました。最近は、両親も応対しないようにしていたそうです。外で夫が声を荒げた後、何やら物がぶつかる音が聞こえたと思って翌朝見てみると郵便受けがへこんでいたり、花壇が踏み荒らされていたりすることもあったそうです。そして、美奈代さんの両親は夫の言動を冷静に録音・撮影していました。美奈代さんは夫に郵送で離婚届への署名捺印を求めたところ、意外とあっさりと記入、判を押してくれた夫。そのときは気持ちが落ち着いていた日だったのかもしれません。「離婚後は一切付きまとわないでほしい」と代理人を通じて伝えたところ、「離婚した以上もう関係ないのだからもう迷惑をかけることはない」とまでいってくれ、美奈代さんはホッとしました。ところが、です。離婚成立後、しばらくすると脅迫メールが届き始め、電話による暴言がまた繰り返されるようになったのです。美奈代さんは、自分に近づくことを禁じる「保護命令申立て」の申請をすることで一刻も早く、安心して暮らせる環境を取り戻したいと考えました。そうしてようやく接近禁止命令が出たのです。とにかく、暴力から逃れられ平穏な生活を取り戻したことに喜びを感じている美奈代さん。慰謝料や財産分与のことはとても切り出せる状況ではなかったとのことで、まだこれから話合いをしていくとのことです。